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WordPressの本体アップデートを放置してはいけない理由|現場のプロが教える判断基準と安全な更新手順

執筆者情報
中村 圭介
株式会社カジヤ/代表取締役 男性向けファッション通販サイト運営の会社を経験し、現職に至る。デザインや開発から、ECやメディアのコンサルティングまでを一貫して行う。お付き合いのあるお客様の事業を成功に導けるように、再現性のある成長支援ができる会社を目指す。

【AIによる要約】

  • 放置は絶対NG:セキュリティ脆弱性を突かれ、自社が改ざん被害に遭うだけでなく取引先へのウイルス拡散や迷惑メール送信の「加害者」になるリスクがある。
  • 自動更新の鉄則「マイナー更新(6.4.1→6.4.2等)は自動ON」「メジャー更新(6.3→6.4等)は自動OFF&手動検証」がプロの決断基準。
  • 安全更新の4ステップ:完全バックアップ ➔ テスト(ステージング)環境での事前検証 ➔ 本番反映 ➔ 実機導線テスト(問い合わせ送信等)。
  • 当社の見解:業界歴10年・300社以上の支援実績と自社事業運営の経験から、サイト停止は「売上と信用の喪失」に直結します。自社対応に不安がある場合はプロの保守体制へ相談を推奨。

WordPressの管理画面に「WordPress ○.○ が利用可能です。今すぐ更新してください」という通知が出ているものの、「下手に触って画面が真っ白になったら怖い」「現状動いているから放置してもいいのでは?」と見送ったままにしていませんか?

自社のWebサイトを管理している担当者様や経営者様から、最も多くいただくご相談の一つがこの「WordPressアップデートへの不安」です。

結論からお伝えすると、WordPressの本体アップデートを長期間放置するのは極めて危険であり、会社の信用や売上を直接損なうリスクを抱え続けることになります。

私たちカジヤは、業界歴10年以上・これまで300社を超える企業サイトやWebシステムの制作・運用・保守に携わってきました。その現場では、アップデートを放置した結果として実際に悪質な不正アクセスやサイト改ざん、迷惑メール送信の踏み台にされてしまった生々しい事故対応に何度も立ち会ってきました。

ただし、「通知が出たからといって何も考えずに更新ボタンを押す」のもNGです。

本記事では、受託開発・保守管理だけでなく自社でも複数のWebサービス・EC事業を運営しているカジヤの現場目線から、なぜアップデートを放置してはいけないのか、中小企業が取るべき現実的な判断基準、そしてプロが実践する安全な更新手順を分かりやすく解説します。


1. なぜ「動いているから大丈夫」ではないのか?放置が生む4つの生々しいリスク

「今トラブルが起きていないから大丈夫」とアップデートを後回しにしていると、ある日突然、以下のような事態に直面することになります。

リスク1:自社サイトが「加害者」になるセキュリティ被害

WordPressは世界中で最も普及しているCMS(コンテンツ管理システム)であるため、常に世界中の攻撃者から狙われています。

アップデートの多くには「過去に見つかったセキュリティ脆弱性の修正」が含まれています。つまり、古いバージョンのまま放置するということは、「カギが壊れた金庫を、防犯マニュアルが公開された状態で道端に放置している」ような状態です。

実際に起きる被害は「自社のページが書き換えられる」だけではありません。
– サイト内に不正な偽広告やスパムリンクを大量に埋め込まれる
– 自社のサーバーを踏み台にして、取引先や一般ユーザーへマルウェア(ウイルス)をばら撒く
– 問い合わせフォームから送信された個人情報や顧客データが漏洩する

「被害者」になるだけでなく、取引先や顧客に対する「加害者」になってしまう点が、セキュリティ放置の最も恐ろしいところです。

【実例・ニュース】セキュリティ放置で実際に起きている深刻な攻撃被害

WordPressの脆弱性を狙った攻撃は、決して絵空事ではありません。近年でも公的機関やセキュリティ専門機関から具体的な被害と緊急アップデートが相次いで発表されています。

  • WordPress 6.5.5 緊急セキュリティリリース(WordPress公式)
    コアに含まれる3件のセキュリティ脆弱性(クロスサイトスクリプティング(XSS)およびHTML APIのバイパス等による管理者権限奪取リスク)が報告され、WordPress公式より全ユーザーに向けた緊急アップデートがアナウンスされました。
    出典:WordPress 6.5.5(WordPress.org 日本語)
  • 100万件以上のサイトに侵入した「Balada Injector」マルウェア感染
    セキュリティ企業Sucuriの調査によると、未更新のWordPress本体や脆弱なプラグインを狙い、世界中で100万サイト以上に不正なJavaScriptが注入されました。管理者が気づかない間に訪問者が詐欺サイトや不正広告へ強制リダイレクトされ、企業の社会的信用を大きく損なう被害が発生しています。
    出典:Balada Injector Campaign(Sucuri Blog)
  • CMSの脆弱性悪用によるウェブサイト改ざん・迷惑メール踏み台化(IPA)
    IPA(情報処理推進機構)のセキュリティ指針でも、CMS本体やプラグインのバージョン更新を怠ったことによる「Webサイトの改ざん」や「迷惑メール送信の踏み台化」に対する注意喚起が継続的に行われており、定期的なパッチ適用の徹底が強く推奨されています。
    出典:安全なウェブサイトの作り方(IPA 独立行政法人 情報処理推進機構)

WordPress本体アップデート放置によるリスク

リスク2:ある日突然、問い合わせや購入ができなくなる

WordPress本体のアップデートを放置している間に、プラグイン(お問い合わせフォームやSEOプラグインなど)やサーバー側のPHP環境だけが更新されたり、逆にプラグインだけが自動更新されたりすることで、システムの不整合(互換性エラー)が発生します。

最悪なのは、「デザインは普通に表示されているのに、問い合わせフォームの送信ボタンを押すとエラーになる」「ECサイトの決済ボタンが反応しない」というような目に見えにくい障害です。

訪問者はエラーが出てもわざわざ電話で教えてくれません。静かに離脱していくだけであり、気付かないうちに貴重な見込み顧客や売上を失い続けることになります。

リスク3:PHPのサポート終了で、サーバー引っ越しや改修が不可能になる

WordPressを動かしているプログラム言語「PHP」にも寿命(公式サポート期限)があります。

古いWordPressを使い続けていると、新しいPHPバージョンに対応できません。しかし、レンタルサーバー側はセキュリティ維持のために古いPHPの提供を順次終了していきます。

いざ「サーバーのプランを変更したい」「新しい機能を追加したい」と思った時には、WordPress本体・テーマ・全プラグインが古すぎて一気に改修できず、数十万円〜百万円規模のフルリニューアルを余儀なくされるというケースが後を絶ちません。

リスク4:Googleからのペナルティと検索順位の急落

セキュリティ侵害を受けてマルウェアを仕込まれたり、改ざんされたサイトは、Googleの検索結果に「このサイトはコンピュータに損害を与える可能性があります」と警告が表示されたり、インデックスから完全に削除(検索結果から消滅)されたりします。

一度信頼を失ったドメインの評価を元に戻すには、原因究明・ファイル駆除・Googleへの再審査リクエストなど、数週間から数ヶ月の膨大な時間と労力がかかります。


2. プロが明かす「自動更新」の決断基準:メジャーとマイナーの違い

「放置が危険なら、全部自動更新にすれば良いのでは?」と思われるかもしれません。

しかし、一般的な解説記事にある「自動更新はメリット・デメリットがあります」という曖昧な結論は現場では通用しません。

カジヤとしての明確な判断基準は以下の通りです。

【中小企業のWordPress運用における鉄則】
マイナーアップデート(例:6.4.1 → 6.4.2)「自動更新 ON」を推奨
メジャーアップデート(例:6.3 → 6.4、6.4 → 6.5)「自動更新 OFF(手動で計画的に実施)」を徹底

なぜメジャーアップデートを自動にしてはいけないのか?

WordPressのアップデートには大きく分けて2種類あります。

種類 バージョンの例 主な内容 リスク 自動更新の推奨
マイナー 6.4.1 → 6.4.2 セキュリティ修正、緊急バグ修正 低(互換性が維持される) ON(有効)
メジャー 6.3 → 6.4 新機能追加、大規模な仕様変更 高(テーマやプラグインの破損リスク) OFF(手動実施)

マイナーアップデートは主にセキュリティパッチのため、早急に適用するメリットが勝ります。

一方、メジャーアップデートでは内部の関数や仕様が大きく変わるため、利用しているテーマやプラグインが対応していない場合、「ある朝出社したらサイトが真っ白で表示されない」「管理画面に入れなくなった」という事故が頻発します。

だからこそ、メジャーアップデートは自動で走らせず、事前にバックアップを取り、動作検証を行った上で計画的に手動更新する必要があります。


3. なぜプロへの依頼には費用がかかるのか?裏側の4ステップを公開

「アップデートなんて管理画面でボタンを1回ポチッと押すだけなのに、なぜ保守費用や作業費用がかかるのか?」と疑問に思われる発注者様もいらっしゃいます。

専門会社が裏で行っているのは、単なる「クリック作業」ではありません。万が一サイトが壊れた際にも数分で復旧できる安全網(セーフティネット)を敷いた上で、リスクを極限までゼロにする工程を踏んでいます。

私たちが実際に行っている4つのステップを公開します。

プロが行うWordPress安全更新の4ステップ

【ステップ1】完全バックアップの取得
(ファイル一式 + データベースを外部へ退避)
  ▼
【ステップ2】テスト(ステージング)環境での事前検証
(本番と同じ複製環境でアップデートを実施し、エラー・崩れを検知)
  ▼
【ステップ3】本番環境への慎重な適用
(アクセスが少ない時間帯を見極めて本番反映)
  ▼
【ステップ4】実機による挙動・導線の全項目チェック
(問い合わせ送信、スマホ表示、主要プラグインの動作確認)

ステップ1:完全バックアップの取得

WordPressは「ファイル群(画像やテーマファイル)」と「データベース(記事本文や設定データ)」の2つで構成されています。プラグインの簡易バックアップだけに頼らず、サーバー全体とDBダンプの両方を確実に退避させます。

ステップ2:テスト(ステージング)環境での事前検証

本番サイトをいきなり更新することは絶対にしません。本番サイトと全く同じ複製環境(テストサーバー)を作成し、そこで先にアップデートを実施します。
「エラーログが出ていないか」「デザイン崩れはないか」「プラグインが正常に動いているか」を事前に洗い出します。

ステップ3:本番環境への適用

テスト環境で問題がないことを確認した上で、アクセスが比較的少ない時間帯を選び、本番環境へ更新を適用します。

ステップ4:実機による主要機能の動作確認

更新後、単にトップページを見るだけでなく、
– お問い合わせフォームが正しく送信され、自動返信メールが届くか
– 会員機能や決済機能(EC等の場合)がエラーを起こしていないか
– スマートフォン表示でメニューやスライダーが崩れていないか
など、会社の売上に直結する導線を1つずつ実機でテストします。

これだけの工程を踏んで初めて、「サイト停止のリスクがない安全なアップデート」が担保されます。


4. Web担当者がハマる!アップデート時の3大落とし穴

現場でトラブル対応を行っていると、事前の準備不足による「落とし穴」にハマってしまうケースをよく見かけます。

落とし穴1:バックアップを取った「つもり」で復旧できない

「プラグインでバックアップを取っているから大丈夫」と思っていても、いざ画面が真っ白になって管理画面にログインできなくなった時、管理画面からしか復元できないプラグインでは手も足も出ません。
FTPやサーバーのコントロールパネルから手動で戻す手順を把握していなければ、バックアップとしての意味をなしません。

落とし穴2:PHPのバージョンとのミスマッチ

WordPress本体だけを最新にしても、サーバーのPHPバージョンが古いままでは本来のパフォーマンスが出ず、逆にプラグインがPHPエラーを吐くことがあります。本体・プラグイン・PHPの3者の互換性バランスを見極める必要があります。

落とし穴3:有償テーマや独自カスタマイズ箇所の直接上書き

制作会社に作ってもらったテーマや購入したテーマを、子テーマ(Child Theme)を使わずに直接カスタマイズしていた場合、テーマのアップデートによって過去の追加機能やデザイン修正がすべて初期化されて消滅するという悲劇が起きます。


5. 当事者目線だからこそ:サイトのダウンは「機会損失」そのもの

私たちカジヤは、業界歴10年以上にわたり300社以上のWeb制作・開発・保守を手掛けてきた支援会社であると同時に、自社でも複数のECサイトやWebサービスを日々運営している事業会社でもあります。

受託の現場では、長年アップデートを放置したために「ある日突然サイトが不正アクセスを受け、改ざんされた画面を目の当たりにしてパニックになったクライアント企業様」の緊急復旧対応に何度も立ち会ってきました。

また、自社で事業を運営しているからこそ、発注者様やWeb担当者様と同じ痛みが痛烈に分かります。

WebサイトやECサイトが数時間停止するだけで、どれだけの問い合わせを逃し、広告費をドブに捨て、お客様からの信用を失うか。その焦りと損失の重さを身をもって知っています。

だからこそ、私たちは「壊れたら直せばいい」という後手後手の対応ではなく、「絶対に落とさないための事前検証とリスク先回り」を何よりも徹底しています。


まとめ:自社対応が不安な場合は、プロの保守管理体制を

WordPressの本体アップデートは、放置すればセキュリティ事故やサイト停止を招き、無計画に更新すれば画面真っ白のパニックを招きます。

自社で対応する場合は、
1. マイナーアップデートのみ自動更新にし、メジャーは手動にする
2. 必ず「ファイル+DB」の外部バックアップを取ってから行う
3. 更新後は必ず問い合わせフォームの送受信テストを行う

この3点を社内ルールとして徹底してください。

もし「社内に技術者がおらず不安」「本業が忙しくて検証環境を作る時間がない」「すでに長年放置してしまって自力では更新できない」という場合は、無理に自社で抱え込まず、専門家へご相談いただくことを強くおすすめします。

株式会社カジヤでは、300社以上の支援実績を持つ専任エンジニアが、WordPressサイトの定期バックアップ、安全なアップデート代行、死活監視、緊急時復旧までを一貫してサポートする「Webサイト管理保守プラン」をご提供しています。代理店を挟まない直接取引にこだわり、責任を持って貴社の大切なWebサイトをお守りします。

現在のサイト状況の無料診断やご相談も承っておりますので、お気軽にお問い合わせください。

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「コンサルティングや制作、広告運用の事例を教えてほしい」「集客を増やすためにどのような手法があるか、客観的アドバイスがほしい」「とりあえず、今のサイトを見てアドバイスがほしい」など、具体的な相談内容が決まっていない場合でも、お気軽にご相談ください。

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