ウェブサイトの成果を改善する手法

執筆者情報
中村 圭介
株式会社カジヤ/代表取締役 男性向けファッション通販サイト運営の会社を経験し、現職に至る。デザインや開発から、ECやメディアのコンサルティングまでを一貫して行う。お付き合いのあるお客様の事業を成功に導けるように、再現性のある成長支援ができる会社を目指す。

当ページでは手法について紹介したもので、ウェブサイトの改修の具体的な事例について紹介する記事ではありません。予めご了承ください。

ここでのウェブサイトの成果とは、主に「ウェブサイト経由でのお申込み数(CV数)」や「ウェブサイト経由での売上」を指します。

ウェブサイトの成果は、ウェブサイトに訪れたユーザーの絶対数、そしてそのユーザーのうちの何割が成果に結びついたか、という数値から下記の方程式で算出できます。

「集客数 ✕ 成約率 = 成約数」

成約に単価の要素が加わる業態(ネットショップや、グレードのある会員プログラムなど)では、「集客数 ✕ 成約率 ✕ 客単価 = 成約数」となったり、ライフタイムバリューを加味して「集客数 ✕ 成約率 ✕ 客単価 ✕ リピート率  = 成約数」となるケースもありますが割愛します。

ウェブサイトを改善する手段

上記の方程式から、成約数を伸ばすには「集客を伸ばす」または「成約率を上げる」の2つが必要だとわかります。

集客数を伸ばす方法

集客数を伸ばすためにも様々な手法がありますが、ここでは「お金を使う方法」と「お金を使わない方法」の2つに分類して説明します

また、手法によって人を集める難易度が変わりますが、上の分類ですと基本的に「有料(難易度:低)>有料(難易度:高)」となります。

お金を使う集客方法

検索連動型広告(リスティング広告,Adwords,スポンサードサーチ)

検索エンジンなどで特定のキーワードに対して広告を掲載する広告で、リスティング広告と呼ばれることが一般的です。

Google広告(旧:Google Adwords)、スポンサードサーチはそれぞれGoogle、Yahoo!が提供している検索連動型広告のサービス名になります。

能動的に検索をされたキーワードに対して広告を掲載できるので、活用の仕方によっては高い効果を出せるため、ウェブ広告の中でもポピュラーな手法になっています。

また、ユーザーの属性などによって様々な条件を追加することも可能です。

GoogleMapにも、検索された情報に連動して表示させる「Googleローカル検索広告」という広告もあります。

ディスプレイ広告(GDN,YDN,etc…)

ディスプレイ広告の掲載窓を設置しているウェブサイトやアプリ上に表示される広告です。

ameblo.jp のトップページのスクリーンショットです。画面右下に表示されている「Ads by Google」がディスプレイ広告にあたります。

ディスプレイ広告はわかりやすいものですと「純広告」と呼ばれる、単純に1バナー(〇〇円/1ヶ月)といった形態もあるのですが、最近ではアドネットワークやDSP、動画広告など様々な広告があります。

SNS(追加作成予定)

お金を使わない集客方法

 検索エンジン最適化(SEO、Search Engine Optimization)

検索エンジン最適化とは、検索エンジンのオーガニックな検索結果において特定のウェブサイトが上位に表示されるようウェブサイトの構成などを調整すること。また、その手法の総称。 サーチエンジン最適化ないし検索エンジン対策とも呼ばれ、ウェブポジショニングと同義である。サーチエンジンマーケティングとあわせて用いられることも多い。

検索エンジン最適化 – Wikipedia

SEOとは、Wikipediaに上記のように説明されている通り、Googleなどで特定のキーワードで検索されたときに、より上位に表示されるように行う施策です。

SEOには、3つのアプローチがあります。

1つ目:Googleなどの検索エンジンに理解してもらいやすいウェブサイトを作る

検索エンジンは、非公開な独自のアルゴリズムによって検索順位を決定しています。つまりロボットが順番を決定していると考えてください。

また、ウェブサイトはHTMLというマークアップ言語で、ユーザーに情報を表示しています。これをウェブブラウザ(GoogleChromeやSafari)が、人間に見やすい形で表示しています。

このHTML(厳密にはHTML以外にもさまざまな要素が関わります)などの情報を、検索エンジンが文脈を理解しやすいようにしてあげることが1つ目のSEO対策です。

2つ目:インターネット全体の流れに合わせる

インターネットの情勢は移り変わりがとても早いです。昔はパソコンでだけ見ていたページがスマートフォンで見れるようになり、当たり前にインターネットにクレジットカードの番号を打ち込むようになりました。

それに伴い、検索エンジンのアルゴリズム(ロボットの考え方)もバージョンアップがされています。

例えばモバイルファーストインデックスと呼ばれるアルゴリズムにより、スマートフォンでのサイト表示を中心に検索順位が決定されるようになったり、通信の暗号化がされているかが検索順位に影響するようになりました。

3つ目:ユーザーにとって優しいウェブサイトを作る

検索エンジンは、ユーザーが使って初めて検索エンジンとしての価値があるので「ユーザーが欲しい情報に最短でたどり着ける状態」を目指しています。

なのでウェブサイトも同じように、ページを見たユーザーがすぐに欲しい情報を獲得できる状態が、ユーザーにとって優しく、かつSEOとしても効果のあるものになります。

被リンク数や、MFI(モバイルファーストインデックス)、ページインデックス数など、SEOとしてテクニカルに重要な要素はたくさんありますが、それはユーザーにとって優しいウェブサイトを作ることと相反しないと考えています。

SNS活用(Social Networking Service:ソーシャル・ネットワーキング・サービス)

ここでのSNSは(Twitter, Instagram, Facebook, LINE@)のことを想定しています。

数年前までは、個人間のコミュニケーションのためのサービスという印象だったSNSも、影響力のあるアカウント(インフルエンサー)が登場してから、企業によるプロモーションの一貫として活用されることも増え、今では法人やサービス単位でもアカウントを解説し運用されるようになりました。

SNSには、それぞれに特色があり利用してるユーザーの属性が異なります。企業でSNSを運用する場合は、事前に特色を見極め、自社のプロモーションに必要なSNSを見極めることが重要です。

また、これはどのSNSマーケティングにも言えることですが、基本的には中長期的な戦略が鍵となります。
予算を使って、短期的に集客に繋げることも可能ですが、そちらはSNS広告になりますので割愛します。

口コミ

口コミは大きな集客力を発揮しづらいですが、成約率の高いユーザーを集めやすくケースによってはとても効率的な集客手法となります。

売り手ではない第三者が伝える評価は、心理学的に信憑性を高く感じやすいというデータがでており(ウィンザー効果)、口コミがやレビューでのユーザーの認知は、高い成約率のユーザーを獲得しやすいという効果があります。(これは、SNSでも同じことが言えます)

成約率を上げる手法

成約率を上げるためには、「サイト内部の改善」と「成約率の高いユーザーを集める」の2つがあります。

サイト内部の改善

成約数を伸ばすためには「サイトリニューアル」「ランディングページの最適化(LPO)」「チャットボットの導入」など、様々な方法があります。

ですが、リニューアルをしたから、LPOをしたからといって必ず成約率を上げるとは限りません。

成約率を上げるには、正しい分析を基にした適切な改善と、その成果を確認し調整していく継続的な改善が必要です。

サイトリニューアル・UI/UX改善・LPO

ウェブサイトのリニューアルには、目的・目標が必須です。

よく「ブランディングだから」「サイトが見づらいから」という理由でサイトリニューアルを検討される方がいらっしゃいますが、これも当社としては理由としては問題ないと考えています。ですが、そのリニューアル・改修が実際に数値として良い影響を与えたのかどうかは、あとで検証ができるようにすべきです。

特にサイトリニューアルなどに関しては、文書構造が変わる関係上、ウェブサイトのSEO的な価値が落ちることがあります。

ウェブサイトの改修を良い結果に繋げるためには

ウェブサイトの変更を良い成果に繋げるために、最低限これだけは意識してほしいという3つの項目があります。

  • 変更の目的を明確にする
  • (理由なく)複数の項目を変えない。
  • 効果検証の方法を事前に決めておく

成約率の高いユーザーを集める

ウェブサイトの訪れるユーザーは、何らかのキーワードによる検索、渡した名刺に書かれたURL、メールの署名、SNSや広告など、様々な経路で訪れます。

その中で、どの経路のユーザーが最も成果に結びつきやすいのかを明確にし、同じ経路のユーザーを増やすか、もしくは同じ感情でサイトに訪れるユーザーの動線を作る。というのも1つの手法です。

同じ属性のユーザーでも、情報にふれる時間帯によって起こすアクションが変わることもあります。

通勤時間に見たときに商品を買うのか、勤務時間以外でも会社の効率化に関わることなら、問い合わせをしてくれるのか・・。あなたのターゲットとなるユーザーの状況を理解して、いつあなたの商品を必要とするのかを洗い出すのも重要です。

まとめ

インターネットで成果を出すためには、「集客を伸ばす」「成約率を上げる」の2つがあります。

集客数を伸ばすには「お金を使う方法(広告)」「お金を使わない方法(SEO、SNSなど)」があります。

成約率を上げるには「サイト内部の改善」「成約率の高いユーザーを集める」があります。

 

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